同級生交歓 文藝春秋 掲載記事

東京都立武蔵丘高校

青山佾(明治大学公共政策大学院教授)

東京・千代田区 山の上ホテルにて(撮影 本社・深野未季)
(右から)
  • 画家・エッセイスト
    西永芙沙子
  • 千葉大学名誉教授
    古在豊樹
  • 文芸評論家
    尾形明子
  • 明治大学公共政策大学院教授
    青山佾

 昭和三十四年に東京都立武蔵丘高校に入学した同級生。半世紀以上たって、今でも集まると互いに当時に帰ることができる。ほかの仲間も含め、時は流れても友情は変わらない。人間のよき感情は時空を超えて交流するものだと実感する。

 西永はアクリル絵具を基本に水彩画とか油絵という分類を超えた斬新な画法でパリの絵を描いている。個展を開くと友も集まる。エッセイも書くが、画法とよく似た透明感のある文章が印象的だ。高校時代、油絵を志したことがある青山は、西永の生き方がうらやましい。

 古在は植物環境学者で、今でも植物工場を含め都市農業の普及に努めていて、世界を飛び回っている。千葉大の学長を務めた関係で浦安市の市民大学を手伝っていて、青山の教え子が浦安市長を務めているので青山とは時々ニアミスをする。奥様もわれわれの同級生で、俳句をたしなみ、句集を出版するほどの腕前。今回はその句作が忙しくて参加できなかった。

 尾形は日本の近代文学、とくに女性文学の泰斗であり、東京女学館大学の教授も務めた。明治・大正・昭和の女性文学者の喜びや悲しみを描くのがうまく、近年は宇野千代の評伝も手がけた。いま、アメリカフェミニズム運動の先駆者メアリー・ビアードの勉強会を青山と一緒にやっている。メアリーは青山が傾倒している後藤新平の民主主義や震災復興計画に助言したチャールズ・ビアードの妻である。

 青山を除く三人は立派に一本の道を歩んでいる。東京都の副知事を辞めて作家専業を志した青山は寄り道を重ねているが、そろそろ彼、彼女らに学んで、近代日本の人物伝を書くという念願の道に戻りたいと思っている。

青山 佾

この記事の掲載号

2017年2月号
2017年2月号
大型企画 大女優が語る昭和の映画
2017年1月10日 発売 / 定価880円(税込)
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